我が子に捧ぐ オヤジの投資記録

10年後 20年後に振り返って 自分はこうだったんだと子供に伝えるべく。なるべく反面教師にならぬよう、長く投資と付き合いたい。そんな30代のチラ裏。

同業者が現場で見て語る 半導体株の今後

どうも。実家にかえってのんびり…ぴんまりです。

 

半導体株の低迷がささやかれています。

 

ってことで、半導体の動向に関して。

 

どうしても、国内銘柄中心になってしまいますが、

国内外問わず、今から書く傾向はあるとみていいと思います。

 

まず言いますと、

 

半導体の産業そのものに関しては順調でしょう。

ただし、期待がすでに織り込まれ済みだと思えます。

 

今思うのはこれ

 

1.次世代の16インチウェーハへの移行はまだまだないだろう

2.微細加工プロセスの進化は混迷を極めるであろう

3.従来設備の売り上げは2018年度は順調そのものである

4.株価はさておき、半導体産業そのものは衰退していない

5.衰退していないってことは、材料屋さんはもうかるんじゃなかろうか!?

 

 

です。

 

 

1に関して

16インチへの移行はまずないです。16インチウェハは作ろうと思えば作れます。

ただ、半導体にかかわる設備というのは総じて高額で、お前そこまでして作る意味あるんけ???ってのが、ここ1-2年の業界の総意。

ステッパー、グラインダー、ダイサー、プラズマその他諸々とかね。

ステッパーとかは日系でいえばニコンキヤノン等がまずあげられますが、くssssssssssssっそ高いです。億は楽勝です。

要は、高いから金だすの躊躇するよって話。今の状態で生産ラインは最適化されてますからね。

大型化になればなるほど、ステッパー以外の加工設備もつられて大きくなる欠点もあります。

加工精度面では大きさそれ即ち不利な条件へと移ります。

結構大変なんですよ大きいの加工するのって。なのでそれ相応の技術的ブレイクスルー待ちかと。手書きでめっちゃ長いきれいな直線引けますか?って話。

 

 

グラインダーはDISCO一強です。

東京精密、岡本工作機械、マイナー路線であのモールドシェアトップのTOWAなどなどありますが…やっぱDISCO一強です。

岡本工作機械はニッチな面で実はものすごいやつ という面を持っており、がっつり狙うならアリともいえます。地味にCMPが強い。薄型化には欠かせない設備です。あ、東証二部なので値動きはげしいっすよ。

 

ダイサー(切削装置)はDISCO一択でしょう。本当に強い。

切削用のダイヤモンドブレードもDISCOが強いです。

消耗材でも稼げるのがDISCOの強みでもあります。

 

話はそれましたが、結局どうなんねんっつー話で言えば、

この話は設備系株の直近を見る上での話ですが、

 

16インチ化は、先述の通り設備そのものが高くてしゃーないのでまずまず日系企業は投資しないでしょうね。

最初に広まるならまずは台湾、中国系でしょう。で、肝心の中国の状況はというと、大ぶろしき広げる文化というものがあって、

予算だけ確保してなんじゃもんじゃあと回しにする気配が強いです。

実受注がああれども納期後回し(金が入るの遅くなる)が結構あります。

よって、日系の設備屋さんはどうしても業績見通しを堅実に見ざるを得ません。つまり、決算で失望されて落ちるパターンです。

設備屋さんは1-2年後の決算で大化けするパターンです。と言えば、希望が持てるでしょうが、

言い換えれば、しばらく株価は上がらんよと。

なので、今は落ちるまでまってたほうがよろしいかと。

 

 

 

 

2に関して

回路の微細化でAMD(ティッカーAMDインテル(ティッカーINTC)等は競ってます。

ICの高集積化という意味で。

 

さて、微細化の成す意味というのはあくまでも そういう技術ができたぞ!!お前ら!!!他社と俺らはちがうんだぞ!!という意味であって、

実際に歩留まり込みでどうなるんやと言われたらなかなか辛いのではないでしょうか。歩留まりって大事なんです。

要は、直近のAMDの微細化PRは広告材料の一つにすぎない。その瞬間の株価に影響を及ぼす程度のもの。という見方をしています。

よって、一時的な株価の上昇には寄与すれども、実際に売り上げとして反映されるのはもっと後という話。1年後か、はてまた何年後になるか。

 

この手のネタでいえばちょっと毛色が違いますが、電子部品材料で、0201部品(わかりやすく言うと、超小型部品)ができたぞー!!といったはいいものの、小さすぎて扱いづらいし、ほかの部品が大きいと結局意味ないし。いままでは毛嫌いされ、

最近やっと使おうという動きが大きくなり始めたかな?という感じに見えます。

 

つくれる と、使いこなす(安定生産も含む) は意味が違うんですよ。

 

 

3に関して

ぶっちゃけ、絶好調です。ここ1年で、設備の納期が遅れつつあります。

てか、去年の夏あたりに納期6か月で、数週間後に同じこと問い合わせたら気が付いたら8ヶ月とか。

つい最近おなじこと問い合わせたら2年とかね。人気あるところはあるんですよこれ。

さあ、2年後の売り上げはいつの売り上げと見込めばいいんですか!!!というと、2年後なんですよね。

要は、いま飽和してるんです。

今(からちょっと先まで)の株価が飽和してるといってもいい。

 

って考えると、半導体株はグイグイ伸びる とは言えないでしょうね。

まだまだ調整挟むでしょう。

特に生産能力の改善をすぐに見込めないところは。

 

 

4に関して

3に関して でいった通りです。元気ですよ。

ただ、株価ってのは少し先を見るものなので。

今はちょっと飽和感あるかんじは否めない。能力が追い付いてくるあたりでかわるでしょうね。

 

5に関して

やっぱね、設備やさんというよりも材料(副材やさんもね)ってのがもうけるわけです。

この辺りは日系がすっごいがんばってるわけなんですよね~~

実際ぼろもうけだと思いますよ。

 

有名どころは

 

 DISCO(砥石。圧倒的)

 旭ダイヤモンド工業(砥石)

 日東電工(バックグラインドテープ)

 リンテック(バックグラインドテープ)

 大陽日酸(産業ガス)

 エア・ウォーター(産業ガス)

 岩谷産業(産業ガス)

 信越化学(Siウェハ。圧倒的)

 SUMCO(Siウェハ)

 

です。

まあ、どれも長期で見るならありだと思います。

どれもがその道で名だたる企業です。

 

ただ、直近のびるかぁ?と言われれば、正直いって

今の市場期待が飽和してる中でいえば

株価的には落ちると思います

が、

 

企業実態としては安定だと思いますよ。

投資ってのは長期目線で見る目も大事といいますしね。

ま、私なら上り調子になるまではスルーですわ。いい企業だらけなんですけどね~。

素材は日本が強いです。

 

己の投資スタイルにあうならば、入れてもいい銘柄だとは思います。

が、私としては今じゃない。今じゃない…。

 

 

投資は自己責任で。